ー 修了生1000名突破記念 ー CSOラーニング制度OB・OG会 みんな、もう一度木を植えてみないか?

CSOラーニング制度では2018年度の参加学生のプログラム修了により、累計修了生が1000名を突破しました。

2018年2月3日(土)、環境財団はこれを記念して「CSOラーニングOB・OG会 ーみんな、もう一度木を植えてみないかー」を開催。会場には全国から総勢150名を超える修了生らが集合しました。

懐かしい面々との親睦を深めながら、未来に向けた新たな「きっかけ作り」と分野を越えた人々の「つながり」を育む機会となりました。

日 時 2018年2月3日(土)
会 場 東京都新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜(株)本社ビル
参加者 CSOラーニング生 OB・OG(2000年〜2016年)、現役ラーニング生、財団職員・関係者等
プログラム テーマ「みんな、もう一度木を植えてみないか?」
第1部
第2部

開会のご挨拶

OB・OG会に対する
財団の想い

専務理事 出口 裕康
損保ジャパン日本興亜環境財団 専務理事 出口 裕康

損保ジャパン日本興亜環境財団 専務理事 出口 裕康我々は「木を植える人を育てたい」という想いでCSOラーニング制度を運営してきました。本日をきっかけに、みなさんがもう一度「木を植える」ことを考え、新たに行動につながればと考えています。

ぜひ、この会で、同期はもちろん、年次を超えたつながりを、新たに深めていただきたいと思います。

さらに財団として今回500名以上の修了生の連絡先が再確認でき、改めて多くのみなさんとつながることができました。これからは修了生の活動に関わる情報配信などを通じ、次のステップにつながる体制づくりをして行く予定です。

それでは今日一日、どうぞよろしくお願いします。

「OB・OGの今」〜CSOラーニングとわたし〜

人とのつながりを生かし、
新たなものを創造する。

小松 洋一さん
「まるまど」(大三島・パン屋)店主 小松 洋一さん 2003年度 公益財団法人 日本自然保護協会

CSOラーニングから地域おこし協力隊へ

小松 洋一さん私は10年以上関東地域でCSOラーニング修了生の同窓会運営に携わり、2年前には関西地域の同窓会を立ち上げました。振り返ってみると、人生の節目節目でCSOラーニング制度を通じて出会った仲間や職員のみなさまに助けていただきました。

私は今、愛媛県の今治市と広島県の尾道市を結ぶ、しまなみ海道のちょうど真ん中に位置する愛媛県 大三島で生活しています。この島に移住したのは2015年4月。移住に至る過程でも、CSOで出会った仲間に大きく背中を押してもらいました。子育てのために移住を考えていた時、地域おこし協力隊として活躍していた友人に話を聞き、自分たちも地域おこし協力隊の制度を使って移住しようと決意したのです。

移住後、地域活性化につながる仕事をしようと島の特産品「みかん」を使った商品開発に取り組むことにしました。そしてはじめたのが、野生のみかんの酵母を培養し、パンを焼く「みかん酵母パン」づくりです。みかんの表面に生息する酵母菌を、みかんの糖分と水分だけで培養するところから独学でスタートし、現在は発酵種を作ってパンを焼くヨーロッパの伝統的な製法を用いた、味わい深いみかん酵母パンを焼いています。

パンで地域を元気にしたい

そもそも、大三島にはパン屋がありません。そこで「パン屋のない島を、パンで元気にしよう」と、みかん酵母パンの取り組み以外にも色々な挑戦をしてきました。使われなくなった保育所に薪窯を作り、子ども達を招いてピザ教室を開催したり、地元のお母さんたちと一緒に食パンを作る教室を開催したり。2年前からは「パン屋のない島に、おいしいパンを届けよう」と広島県と愛媛県のパン屋を島に招いた『大三島パンまつり』を実施しています。人口2800人の島に2000人が集まる大盛況のイベントとなり、地元の人たちにも喜んでいただけました。小松さんの活動

今年3月末で私の地域おこし協力隊としての任期が終了しますが、4月1日からは新たに大三島でみかん酵母のパン屋「まるまど」を開業します。大三島には有機農業を志している移住者が多く、私と同世代かつ子育てをしている仲間も多くいます。このつながりから、自分一人では作れないような商品をつくり、島のPRもできるパン屋を目指しています。

CSOラーニングを通じたつながり

小松 洋一さんこうした「つながりから物を生み出す」楽しさや、やりがいを学んだ原体験は、私のCSOラーニング時代にあります。CSOラーニングでは一大学、学部に所属しているだけでは決して出会うことできない、ポジティブで博識で、行動力のある仲間たちに出会いました。そして、彼らと一つの議論をして答えを導き出したり、イベントをして成果物を作ったりするなかで、自分一人の力では到底実現できないようなことも、仲間と力を合わせて実現する経験をしました。それが私の学生生活を豊かにして、人生を楽しくしてくれたのです。移住や留学など、新しい経験に自分が踏み出す時に「新しい環境で出会う人たちと自分が作り出すものは、今、自分が一人でできるものよりもきっと面白いに違いない」と思えるのも、この体験があったからこそ。CSOラーニング制度のおかげで、今現在も、地域の資源や人とのつながりを生かしたパン屋を目指した取り組みができているのだと感じます。

これからも仲間と

小松 洋一さん移住してからこれまで、我が家には20名以上のCSOラーニング生が遊びに来てくれました。なかには四国に転勤になったからと初対面なのに来てくれた人もいます。最高の観光地なので、しまなみ海道の近くにいらした際にはぜひお立ち寄りください。私は同窓会の運営をやっておりますし、気持ちとしては50歳になっても60歳になってもやりたいなと思っているので、これからもみなさんとお付き合いをさせていただければありがたいなと思っています。

「みんなちがって みんないい」
社会を目指して。

栗原 咲子さん
三井化学株式会社 NPO法人くるめ日曜市の会 栗原 咲子さん(旧姓 田中) 2005年度 NPO法人 新宿環境活動ネット

三足のわらじをはく毎日

私は今、会社員として10年目、母として5年目、NPO理事として2年目。三足のわらじを履いた生活をしています。

入社式で配属先は九州と晴天の霹靂のような辞令を受けてから10年、福岡県第三の都市、久留米市で暮らしています。毎朝、九州一の大河 筑後川に架る橋を自転車で走り、2歳と5歳の子どもを保育園に預け、30分電車に乗って会社に通い、時短勤務をこなします。そして週1回は夜にNPOの会議と、忙しく日々を過ごしています。

理事を務めるNPO「くるめ日曜市の会」は、毎月最終日曜日に中心市街地で筑後の特産品を販売しています。今日、私が履いているのも日曜市で売っている品で、江戸時代から続く織物「久留米絣」のスカートです。こうした伝統品から特産食材など、地のものに触れ、愛でる機会をつくることを通じて、地域を活性化させようと活動しています。栗原さん

CSOラーニングで得たもの

栗原 咲子さん新宿環境活動ネットでのインターンでは、地域のなかで“協働”を仕掛けたり促すという体験をしました。私が活動をサポートした「まちの先生見本市!」という環境学習の企画は、新宿の地域の方々が先生となって、一人ひとりのスキルや経験などを子ども達の未来のために役立てようというもの。小学校を舞台に行うので、企業や行政を含めいろいろな立場の方たちが小学校の理科室に夜7時くらいに集まってきて打ち合わせをしていました。夜の小学校はとても寒いので、みなさんダウンジャケットなどを着たままで。私は、家族もまわりもみんな会社員だったので、大学2年生でインターンシップ制度に参加するまで、会社員以外のことについてあまり知リませんでした。しかしこの経験のおかげで、異なるセクターの人が、同じ土俵に立って、同じ目標に向かって一生懸命汗を流すことをこの時肌で感じて、そのことの楽しさや意義というのをすごく感じました。「協働」って、今やあちこちで使われていますし、私がまさに今やっている市民活動でもそうなんですが、いろんな人たちがお互いに尊重しあったり、各自が持っているものをうまく使いながら目標を達成することだと思うんですね。まさにそのことをCSOラーニング制度を通じてやらせていただきました。そして、学生の私自身にも何かできることはある、行動すれば社会は変えられということに気づかせてもらったのです。

母となって

栗原 咲子さん私は「木を植える」より「木を植える人を育てたい」というキャッチコピーに当時も、そして今も、すごく心を打たれています。「これから社会に出て行くあなたも、もう社会を変えていく一人なんだよ」と大きな期待とともに社会に押し出してもらったという気がしています。そうした期待をひしひしと実感したのは、やはり母親になった時です。オギャーと生まれた子どもをお腹の上に乗せた時に、今まで眠っていた自分の想いが溢れてきて、こういう風に社会に送り出してもらった恩というか、大きな期待みたいなものを自分の子どもにも託したいなと思ったし、自分自身もまだできることがあるんじゃないかなと思ったのです。

まだまだ私はできる

栗原 咲子さん私が大事にしているのは「みんな違ってみんないい」ということです。一人一人持っているスキルも経験も人脈も様々ですが、それらが必要とされる場所で生かされる社会を作りたいと思っています。そのためにも、仕事以外のこともできるような、柔軟な働き方がもっと盛んになったらいいなと考えています。また、市民活動が企業などからの支援や理解を得るための評価方法にも興味を持ったりして「まだまだまだまだ、私できるぞ!」と思っています。今日をきっかけに「何かまだできるよね」とみなさんとお話ができたらと思っています。ありがとうございました。

企業の強みを生かし、
社会を変える。

藤井 綾美さん
株式会社アダストリア 経営企画部 広報 CSR 藤井 綾美さん 2009年度 公益財団法人 オイスカ

企業で働きつつ社会を変えたい!

藤井 綾美さん私はグローバルワークやニコアンド、ローリーズファームなどを含む21のライフスタイルブランドを展開する株式会社アダストリアに新卒で入社し、店舗での経験を4年ほど経て、現在は経営企画部で広報とCSRを担当しています。そして自らの専門性を高めるため、立教の大学院で「企業におけるCSR人材の育成」をテーマに研究し、2017年3月に博士課程前期を修了しました。

また、企業で働きつつ、社会を変えるために活動したいと思い、今年から児童労働を改善するために活動しているNPO ACEでプロボノをスタートしました。インドのコットンの畑での児童労働を無くすための活動は仕事との親和性もあるので、何か社会を変えるための活動をしていきたいと考えています。

藤井 綾美さんアダストリアのCSRでは、「環境を守る」「人を輝かせる」「地域に貢献する」という3つの重点テーマを設定しています。「環境を守る」としては、お客様が不要となった衣料品を回収し、自動車の内装材や新しい洋服の原料になる糸にするなど、循環型のプロジェクトを行なっています。また、ショッピングバックをお断りいただくと、ウェブストアと店舗で使えるポイントが付与されるマイバック推進プロジェクトも実施し、年間約30万枚を削減しています。

「人を輝かせる」では、女性の活躍を促すダイバーシティープロジェクトを行うなど働き方改革を推進しています。「地域に貢献する」では、国内外に1500ある店舗を生かし、店舗とNPOの協働を支援しています。

今仕事を通じて取組んでいること

藤井 綾美さん私の仕事って何だろうなと考えた時に、大きく分けて2つあると思っています。

一つ目は「事業活動の中で社会からの要請に応える」。例えばCSR調達では、洋服を作る過程での環境負荷や、工場で働く従業員の生活向上のため、アンケート調査と工場訪問による評価を実施しています。実際に、取引先の工場に赴きモニタリングを行うとともに従業員にヒアリングし、この工場で働いていて楽しいかどうか、強制的な労働が行われてないかということも確認します。通常の品質評価に加えて、CSRの観点から評価を行ない、結果として改善が必要であれば依頼をして、フォローアップのモニタリングを行います。

二つ目は「企業のリソースを生かして社会課題を解決する」です。例えば、外国にルーツを持つ若者に向けたキャリア支援プログラムでは、従来、中高生対象に行ってきた職場体験を、外国籍の若者にも対応させました。日本のファッションビジネスや接客業を体験してもらうことで、職業観の育成に寄与するというプログラムです。ここにどういう社会課題があるかというと、日本で就労・進学を希望する若者が多いにも関わらず、就労支援が全国的に広まっていないことや、彼らの保護者たちは不安定な就労形態が多いため、将来設計の情報が少ないという課題があります。そこで、接客や全国に店舗を展開しているといった企業の強みを生かした活動を行っています。 藤井さんの活動

CSOラーニングを通じて学んだこと

藤井 綾美さん私がCSOラーニング制度で学んだことは、社会課題を解決するためには、企業がより、社会解決に積極的に働きかける必要があるということです。私がCSOラーニングに参加した時は大学3年生で、就職にすごく迷っていました。NPOと企業、どちらに就職するのかと迷っている時に、NPOでのインターンを経験し、現場の活動ももちろん重要だけれども、企業のリソースがもっと社会課題の解決に寄与していくんじゃないかということを肌で感じたのです。これをきっかっけに、私は企業でCSR担当として働こうと決めました。そして企業だけでなく、行政を含めてマルチセクターが協働して何かをやっていくことの重要性も学ぶことができました。CSOラーニングに行くことで、そういうことを肌で感じることができたので、非常にいい機会だったなと思っております。簡単ではありますが、私の発表を終わらせていただきます。ありがとうございました。

インターンから職員へ、
環境教育で新しい社会の
ビジョンを描く。

垂水 恵美子さん | 加藤 超大さん
公益社団法人 日本環境教育フォーラム(JEEF) 垂水 恵美子さん2010年度 日本環境教育フォーラム 加藤 超大さん2011年度 日本環境教育フォーラム

インターン先CSOに就職

垂水 恵美子さん私たちは、CSOラーニング制度時代に日本環境教育フォーラム(JEEF)でインターンをし、現在は職員として働いています。JEEFは自然体験を通じた環境教育をキーワードに、日本の国内とアジアを中心に活動をしているNGOです。私は、大学院修士1年生の時にCSOラーニング制度でJEEFにインターンをし、その後アルバイトとしてJEEFに残り、高校生の授業を担当させていただきました。そして2012年に大学院を卒業し、職員として入社しました。

当時、私は自然学校などの現場で子どもたちに自然の楽しさや大切さを伝える仕事がしたいと思っていました。ただ、どのように就職したらいいのかがわからず、JEEFならその情報がきっと集まるなと思い、インターンを決めました。しかし実際にやってみると、現場の仕事ももちろん楽しいのだけれども、それ以上に現場を支えるJEEFの仕事に大変やりがいを感じました。これはCSOラーニング制度を経験したからこそわかったことです。そして今、私が担当しているのは国内で企業や行政、NPO ・NGOの人たちと協働する仕事です。そのひとつに、CSOラーニング制度のインターン生の受け入れもあります。この会場に集まったみなさんも定例会でCSO団体から話を聞いたと思いますが、私は今、学生に話をする立場になっていて、毎年1回、原点を振り返る機会をもらっています。

CSOラーニングから得たもの

垂水 恵美子さん今年は、学生さんから「CSOラーニング制度で何が今、一番生きていますか」という質問をもらいました。ラーニング制度から得たものはいっぱいありますが、そのなかでも一番ってなんだろうなと考えた時に、「学生のうちに、誇りを持って仕事をする社会人とたくさん出会ったこと」が私にとっての一番の価値だったと感じています。

また、「清里ミーティング」という自然体験や環境学習の実践者が集うイベントの担当となり、人と人をつなぐ仕事もしています。環境教育のフィールドには熱い想いを持った面白い人たちが大勢いるので、ぜひ多くの人に出会ってほしいと思っています。私も、ラーニング生に「誇りを持って仕事をする社会人」だと感じてもらえるよう、活動していきたいです。垂水 恵美子さん

なぜCSOに就職したか

加藤 超大さんCSOラーニング制度には大学4年生の時に参加しました。大学卒業後、青年海外協力隊の一員としてヨルダンの方に2年間赴任し、2014年7月から日本環境教育フォーラムに就職しました。日本環境教育フォーラムに就職した理由は「環境教育で世界を変えたい」「環境教育なら社会を変えられる」という強い思いがあったから。私は、社会の基盤は環境だと考えているので、環境を大切にする心をみんなが持てば、戦争とか何か変なことは起きないだろうという思いを抱いていたし、学生の頃から「環境教育をやっている人ってキラキラしている大人が多いな」と思っていて、僕もそういう大人に仲間入りしたいと思ったし、一人では難しくともそういう人たちが協力すれば様々なことが可能になるのではないかと思ったのです。加えて「新しい社会のライフスタイルやビジョンを描く」と謳っているJEEFの憲章に共感して、JEEFへの就職を決めました。

今CSOで取り組んでいること

加藤 超大さん今、具体的に何をやっているのかというと、ベトナムで子どもたちに環境教育をしたり、バングラディッシュで地域の人と植林をしたり、日中韓環境教育ネットワークという国際会議の運営もしています。30歳以下が参加できるユースフォーラムという会議もありますので、みなさんもぜひご応募ください。

今後は、日本の環境教育を世界に広めていきたいと思っています。また、CSOラーニングの修了生の人とも一緒に活動していきたいです。CSOラーニング修了生のネットワークはとても広範で、研修で会ったり、青年海外協力隊の時が一緒だったり、仕事を始めてからも様々な場所でCSOの卒業生と会うことがあります。今回のテーマが「もう一度、木を植えてみないか」ということなので、ぜひみなさんと一緒に仕事や活動をしていきたいです。加藤 超大さん

第2部

ご挨拶

瀬尾 隆史
公益社団法人日本環境教育フォーラム 理事・事務局長 瀬尾 隆史 損保ジャパン日本興亜環境財団 初代専務理事

公益社団法人日本環境教育フォーラム 理事・事務局 瀬尾 隆史今日のみなさんの話を聞き、当初、財団の事務局として考えていた期待を上回る活動をみなさんがしていると強く感じました。ここには約150人の修了生がいますが、みなさんの背後には1000人がいるわけです。確実に世の中は変わっていくんだという実感を持ちました。ぜひ、この機会をきっかけにさらに成長し、自分が変わるだけじゃなくて、周りの人たちに影響を与え続けるような、そういう人に成長して欲しいと願っています。そして、多様な社会的課題の解決に向けた活動が日本のみならず世界において活発となるように、ぜひみなさんに活躍していただきたいと思います。

財団職員OB・OGによるトーク

財団職員OB・OGによるトーク
  • 富沢 泰夫2002年~2011年
  • 更井 徳子2011年~2015年
  • 山中 千花2000年~2006年
  • 芦沢 壮一2007年~2016年

在籍中に印象に残ったこと、思い出深いこと・人についてのエピソード

富沢富沢2003年度に学生主体で開催した座談会「CSOと学生が考える市民社会」の事です。当日は議論が白熱してしまい、夜10時に電気が消えてもまだ議論が続いて、議論が尽きないんです。その後に場所を変えて喫茶店に行って、またみんな喧々諤々話をし、結局、当時の専務理事は家に帰れなくなって、近くのホテルに泊まったという思い出があります。

更井更井2011年度、私にとって初めての修了式も非常に印象的でした。みなさんが上手く発表した後に、ある理事が前に出てきて「情熱が感じられない」「本気で考えているのか」と発表したみなさんに詰め寄って迫った時のことです。それでみなさんが感じたことを素直に自分の言葉で改めて発表し直したら、先生は納得して席に戻ったのですが、私は司会として「どうしようか」とドキドキだったのと、理事が伝えようとしたこと、学生に対して何を期待してこの制度をやっているのかということを改めて深く考える機会にもなりました。

山中山中実は、最も印象に残ったというのは、今日のことです。 8ケ月間の制度にも関わらず、150名を超える修了生らが年次を超えて全国から来ているということがすごいことです。みなさん一人ひとりの思い出や気持ちが、この場を実現させていると思います。

芦沢芦沢私が一番直近までいたので、CSOラーニング制度、個人的にインパクトが大きかった出来事、ベスト5を話します。 第5位「愛知名古屋COP10本会議にラーニング生有志が自力でエントリーして参加したこと」です。

第4位は「『がまっぷ』配布」です。『がまっぷ』とは東日本大震災の際に、宮城のラーニング生が塩竈市の観光地を歩いて、取材して、地図にしたものです。3月の修了式の直前に新宿アイランドタワーの前で配布会を実施しました。地元のお菓子と一緒に配ったのが印象に残っています。

第3位は「上戸彩さんよりCSO生あてに激励ビデオメッセージをもらったこと。」

第2位は「毎年、修了式を終えると記念撮影をしたり色紙をもらったりしたこと。」

そして、第1位は「ラーニング修了後のネットワークがとにかく面白いこと!」今日のファシリテーターもやっている市川峻平さんはじめ、多くの方が卒業生つなぎに奔走しています。そして多く聞くのが、みなさんが入社したら実はCSOの先輩がいたという話です。環境省にも多分4、5人いると思います。1000人いるとそういうことが起きるのですね。