「市民のための環境公開講座」は、環境教育を総合的に推進するNGO(公社)日本環境教育フォーラムと、(財)SOMPO環境財団、(株)損害保険ジャパンが共同で開催する環境問題について考える公開講座です。これまで企業人、行政関係者、NGO関係者、教育関係者、主婦、学生など、延べ1万5千人の方々に参加いただいています。

受講料/各パート1000円(学生500円)。定員/250名。時間/18時半から20時15分(18時受付開始)

パート1:市民生活と環境問題の全体像(そもそも、環境問題とは何か? )

環境問題の変遷と今後の展望

7月6日(火)

岡島 成行 氏(公社)日本環境教育フォーラム 理事長 / 環境ジャーナリスト

環境ジャーナリストとして30年間、環境問題を追いかけてきた経験から、環境問題の変遷を振り返りつつ、今後の展望について皆様と一緒に考えて参りたいと思います...

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環境ジャーナリストとして30年間、環境問題を追いかけてきた経験から、環境問題の変遷を振り返りつつ、今後の展望について皆様と一緒に考えて参りたいと思います。
環境問題はこの数十年の間に、複雑怪奇に変貌し、拡大してきました。これからの時代、環境問題について考え、対処していくためには、これまで用いられてきた技術、法律、経済による手法に加え、歴史や哲学といった人文科学的始点からの分析が求められるのではないでしょうか。

地球温暖化の現状と将来予測

7月13日(火)

江守 正多 氏(独)国立環境研究所 地球環境研究センター 温暖化リスク評価研究室 室長

地球温暖化についてはさまざまな科学的情報の混乱が見られます。研究現場からの科学的情報に基づいて、地球温暖化の現状、将来予測、社会への影響、そして必要な排出削減量等についてお話します。

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地球温暖化についてはさまざまな科学的情報の混乱が見られます。研究現場からの科学的情報に基づいて、地球温暖化の現状、将来予測、社会への影響、そして必要な排出削減量等についてお話します。

地球環境問題の科学と政治

7月20日(火)

米本 昌平 氏東京大学先端科学技術研究センター 特任教授

地球環境問題の特徴のひとつは、政治とは無関係であった地球科学の研究が、温暖化問題にしろ酸性雨問題にしろ、外交交渉の基本情報を提出する役回りを担うようになったことです...

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地球環境問題の特徴のひとつは、政治とは無関係であった地球科学の研究が、温暖化問題にしろ酸性雨問題にしろ、外交交渉の基本情報を提出する役回りを担うようになったことです。外交と自然科学の融合という観点から、ヨーロッパにおける酸性雨外交と、冷戦後、核戦争に代わる新しい脅威である地球温暖化問題について、過去30年間の現代史の中で考え、その東アジア外交にとっての意味を考えます。

パート2:日本の文化と生物多様性の調和(今年のキーワード「生物多様性」を考える )

経済・文化と生物多様性の調和〜愛知名古屋COP10と日本に期待される役割〜

9月7日(火)

香坂 玲 氏名古屋市立大学大学院経済学研究科 准教授 / COP10支援実行委員会アドバイザー

生物多様性は、生き物の話だけではなく、人の営み、守ったり守られたり、食物連鎖という「つながり」についても話し合う題材になっている...

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生物多様性は、生き物の話だけではなく、人の営み、守ったり守られたり、食物連鎖という「つながり」についても話し合う題材になっている。世界や日本の生物多様性の危機は、種の絶滅の問題だけではなく、その背景にある生息地、遺伝的多様性、地域文化の喪失なども関係してくる。10月に開催される生物多様性条約の締約国会議では、各国の代表が政府、市民社会、民間など各セクターの役割について議論をする。森、里、海など日本の文化と世界での生物多様性のための役割について考えていく。

日本人の自然観〜佛教と先祖教〜

9月14日(火)

梶田 真章 氏法然院 貫主

日本人は室町時代前半までは佛教徒であり、インド人の世界観である「六道輪廻」を信じていました。不殺生戒(なるべく生き物を殺さずに暮らす)が生きていたのです...

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日本人は室町時代前半までは佛教徒であり、インド人の世界観である「六道輪廻」を信じていました。不殺生戒(なるべく生き物を殺さずに暮らす)が生きていたのです。ところが、農作物の収穫が増えた室町時代中頃以降は先祖教徒となり、佛さまにも神さまと同様に現世利益を祈るようになり、環境に配慮した暮らしをすることを次第に怠るようになりました。「自然と人間の共生」という怪しい言葉は、そろそろ使わないほうがいいのではないでしょうか。

生きものの多様性とつながり

9月21日(火)

中村 桂子 氏JT生命誌研究館 館長

5000万種とも言われる多様な生きものは38億年前に生れた細胞を祖先とする仲間です。生きものは多様でありながら皆つながっています...

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5000万種とも言われる多様な生きものは38億年前に生れた細胞を祖先とする仲間です。生きものは多様でありながら皆つながっています。多様とつながり。最新の生物学はこれを明かにしつつあります。ところで、日本の文化は、多様な自然を大切にしながら、人間も自然の一部であるという意識をもっています。古来の文化と最新の科学の融合を考えます。

パート3:国際交渉の真実に迫る(環境問題における世界の対話はどのように進むのか )

気候変動問題をめぐる国際交渉

9月28日(火)

山田 彰 氏外務省国際協力局参事官

メキシコで行われる気候変動枠組条約第16回締約国会議(COP16)を控え、気候変動交渉に携わる立場から、日本の立場や各国の動向、将来の枠組に関する交渉の行方など、国際交渉に関する現状・展望をお話します。

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メキシコで行われる気候変動枠組条約第16回締約国会議(COP16)を控え、気候変動交渉に携わる立場から、日本の立場や各国の動向、将来の枠組に関する交渉の行方など、国際交渉に関する現状・展望をお話します。

地球温暖化問題の実情と国際合意の難しさ

10月5日(火)

池原 庸介 氏(財)世界自然保護基金ジャパン 気候変動プロジェクトリーダー

地球は元来、気温の上昇など地球上で起きた変化を自ら修復しようとする調整機能を持っていますが、そのような治癒能力が追いつかないほど急激な気温上昇を引き起こしているのが、人間活動による地球温暖化です...

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地球は元来、気温の上昇など地球上で起きた変化を自ら修復しようとする調整機能を持っていますが、そのような治癒能力が追いつかないほど急激な気温上昇を引き起こしているのが、人間活動による地球温暖化です。昨年12月のコペンハーゲン会議では、温暖化を食い止める上で鍵となる2013年以降の法的拘束力のある次期枠組み作りに失敗し、地球環境の将来に黄色信号が灯りました。本講座では、温暖化問題の実情を再確認し、国際交渉の行方などについて解説します。

変わるか?日本の「国際会議ベタ」

10月19日(火)

竹内 敬二 氏朝日新聞編集委員

今や環境国際会議は世界の環境政策の大筋を決める力をもつ。NGOやメディアが会議を監視するので、各国の評判さえそこで決まる怖い存在でもある。しかし、日本は「国際会議ベタ」...

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今や環境国際会議は世界の環境政策の大筋を決める力をもつ。NGOやメディアが会議を監視するので、各国の評判さえそこで決まる怖い存在でもある。しかし、日本は「国際会議ベタ」。各省の縦割りが強く、国内産業界への配慮が強く働くので、国際会議で大きな変化を提案するようなことは少ない。国際会議の結論をただ持ち帰ることが多く、「日本の環境政策は外圧で決まる」といわれる。民主党政権で変わり始めた。どこまで変わるか。期待と限界は。

パート4:NPO・NGOが動かす世界〜NPO・NGOと企業のパートナーシップ〜(問題解決のヒント「協働」のチカラ )

NPOと企業の協働は社会を変えるか?

11月9日(火)

長沢 恵美子 氏(社)日本経団連事業サービス 総合企画・事業支援室 室長

人類は、今、経済の不均衡な発展や貧富の格差拡大、地球環境の持続可能性、人権擁護、健康と安全の確保などの新しいチャレンジに直面しています...

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人類は、今、経済の不均衡な発展や貧富の格差拡大、地球環境の持続可能性、人権擁護、健康と安全の確保などの新しいチャレンジに直面しています。こうした複雑でグローバルな問題を解決するため、社会の多様な組織が地球市民として社会的責任ある行動をとることが必要になっています。企業の社会的責任(CSR)、特に社会貢献活動におけるNPOとの協働の実績を踏まえて、今後のNPOと企業の関係について考えていきます。

NGOが動かす世界〜NGOと企業のパートナーシップ〜

11月16日(火)

日比 保史 氏コンサベーション・インターナショナル アジア政策担当 バイスプレジデント兼日本プログラム代表

世界有数の経済大国で、資源やエネルギーの大半を海外から輸入し、経済成長を貿易に依存する日本は、気候変動、生物多様性、貧困問題など、国際社会が直面する各地球規模問題の解決なしに、その長期的な発展はありえない...

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世界有数の経済大国で、資源やエネルギーの大半を海外から輸入し、経済成長を貿易に依存する日本は、気候変動、生物多様性、貧困問題など、国際社会が直面する各地球規模問題の解決なしに、その長期的な発展はありえない。本講義では、生物多様性問題に焦点をあてつつ、これら人類の課題の解決において、NGOと企業の連携による意義、パートナーシップの在り方を、事例を交えながら紹介し、日本社会の進むべき方向性について、議論する。

「不都合な真実」を超えて〜NPOの役割と新しいパートナーシップの台頭〜

12月7日(火)

枝廣 淳子 氏環境ジャーナリスト・翻訳家/ジャパン・フォー・サステナビリティ共同代表

環境問題への取り組みを軸に世界が動いています。企業の競争力を定義するルールも、人々の価値観や思いも、大きく変わりつつあります。社会の新しいプレーヤーとしてのNPOが大きな役割を果たす時代になってきました...

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環境問題への取り組みを軸に世界が動いています。企業の競争力を定義するルールも、人々の価値観や思いも、大きく変わりつつあります。社会の新しいプレーヤーとしてのNPOが大きな役割を果たす時代になってきました。その背景は? 内外のNPOの活動の現状と意義、今後の見通しは? NPOと新しいパートナーシップを組むことで一歩先んじている企業の事例も含め、これからの時代をしなやかに生きていくヒントをお話しします。

講座概要・お申し込み方法

受講料

  • 各パート1,000円(学生500円)
  • 1パート=105分の講座×3回

*(公社)日本環境教育フォーラム会員の方で受講を希望される方は、
お電話で同フォーラム(TEL03-3350-6770)へ直接お申込ください。
*ご入金後のキャンセルは致しかねますのでご了承ください。

定 員

  • 250名

パートごと申込可・定員になり次第締切といたします。

時 間

  • 18:30〜20:15(18:00受付開始)

申込先・
お問い合わせ先

  • 〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1
    (株)損害保険ジャパン CSR・環境推進室内
    「市民のための環境公開講座」事務局
  • TEL 03-3349-9598 FAX 03-3349-3304
  • Mail :ECo@sompo-japan.co.jp

主 催

  • (公社)日本環境教育フォーラム、
  • (財)SOMPO環境財団、
  • (株)損害保険ジャパン

後 援

  • 環境省
  • ・文部科学省
  • ・新宿区
  • ・日本環境教育学会
  • ・(社)日本経済団体連合会

会 場

損保ジャパン本社ビル 2F大会議室
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1
(新宿駅西口より徒歩7分)

温室効果ガス削減のため、「チャレンジ25キャンペーン」に賛同し、
室温を調整しております。本講座はグリーン電力を利用して運営する予定です。

講座開催場所地図

個人情報の
取扱いについて

申込書に記載いただいた個人情報は、本講座の受講のご案内等、講座の運営に必要な範囲で、事務局である、(公社)日本環境教育フォーラム、(財)SOMPO環境財団、(株)損害保険ジャパン、の3者が取得、利用させていただきます。